こんにちは
。
ちょっと今回は色々言わせてくださいな(毎回言いまくってますけど
)。
でも商品企画プロデュースやってると売れたモノそのままでまた作るって面白くないんですよね。レザープロダクツって素材変えるだけで全然違った表情の作品になりますし。今回ちょっと改めて惚れ込んだレザーありまして再製作しよ~と思い立ちました。
近年色んなもんが物価上昇してましてレザーも数年前に比べるとかなり価格高騰してます
。職人さんの製作費用も少し上がりました
。
本来値上げすべきなんでしょうが、今回も価格ステイでリリースしました。ちょっと価格落ち着いてくれたら良いですけど。
さて、今回どんな仕様でリリースするかと申しますとその前に。
やっぱり国産レザーでは栃木レザーと新喜皮革のヌメが好き
レザーと呼ばれる皮革素材。改めて説明することも無いけど、牛馬を始めとする動物の皮膚を加工(鞣して)して衣類や道具に使うってことは遥か昔から世界中で人類がやってきたことでとても歴史的に古い素材です
。
レザーも色んなレザーが数え切れないほどあって、甲乙つけがたいです。私も含めて経年変化を楽しんでしまう方々はフルベジタブルタンニン鞣しのヌメが大好きだと思います。国内にも色々良いヌメを精製するタンナーさんありますが、やっぱり個人的には
栃木レザーと新喜皮革の牛ヌメ、馬ヌメが大好きです。
ベタな定番ヌメがホンマ大好きなんですな。
ラウンド型の財布って正直、パターン設計的に差別化しにくいお財布なんですよ。
だったら、自分の大好物の素材でやったるわ!!的なノリです。本作は(笑)。
過去最高の重量感出てもたヌメの塊
お財布造ったら凄腕すぎる本田さんに今回も製作して頂きましたが、本田さんが
「この革このままで、でけるかな~??」
って言われるほどのヌメで仕立ててもらいました。それがこちら。
ラウンド式長財布『『#10~栃木レザー、新喜皮革MIX~』
価格:55,000円(税込)
【作品概要】
札入れは4箇所。
カードは10枚収納。
コインスペース1箇所
そして領収書収納スペースを。使い勝手まで個人的仕様で仕上げた本作は紙幣やカード、領収書を完全に整頓して収納できるを優先されており、内装に大量のレザーを要しつつも、完璧に計算された設計で非常に使いやすいと好評を頂いています。
素材:牛革(外装:栃木レザー牛革 内装:新喜皮革製馬革)
概算寸法:20cm✕11cm✕3cm
概算重量:380g
カラー:ブラウン(外装)✕ブラック(内装)
収納:札入れ(✕4)、カード✕10、コインケース、領収書スペース
ブランド:Specialite
企画:日本経年変化協会
製作:本田宏治
うふふ。
ベタベタやね
。
今回の
栃木レザーは今私がハマっているアニリン仕上げのレザーです。
透き通ったクリア感。ピット鞣しで大量のタンニンを含んで分厚く2.2mm厚のカチカチのレザー。箱物に最適なレザーと商社さんが売り出すほどに屈強なヌメです。東京の職人さんは一枚革のベルトに使ってるとかで。私の愛用中のトラッカーワレットもこの素材ですが、多少加工して革漉きなどが必要でしたが・・・。今回は現厚の極厚レザーそのまま使ってます。
財布の中身詰まってますか??
と思えるほどズッシリした重量感あります
。
ピット鞣しの本ヌメでこの光沢ですよ・・・。
顔料ではなく、染料で染め上げてこの美しさよ・・・。で屈強なレザーは一般的な鞄の材料にならないほど・・・。
このじゃじゃ馬なレザーを使い倒してみたいとおもいませんか?
赤い財布は実は縁起の良い財布なんですよ
ちょっと小話を。
私は真っ赤なレザーが大好きです。よく『赤い財布は赤字になるから駄目なんじゃない?』って話は良く聞きます。
実際に風水師の先生に尋ねてみました。
結果は嘘。風水はもともと中国発祥の考え方ですが、中国で赤は幸運をもたらすカラーとして認識されているそうです。
●健康運向上
●仕事運向上
と言われているそうで、積極的に稼ぎたい方は赤の財布を好んで使っているそうです。実際に
「い~赤じゃないか。」
と言われました(笑)。日本でも赤はめでたい神聖なカラーで鳥居とかに採用されている理由らしいです。
レザープロダクツを好む方は私も含めて積極的な方多いだろうし、何よりもこの真っ赤なアニリン仕上げのヌメが美しすぎて本作を仕立てました
。今から詳細を読んで頂きたいのですが、本当にすごい仕上がりなんですよね。
この重量感と見た目のインパクトがも~
このラウンド式の長財布を『#10』と名付けましたが、これは採用している
WALDESジッパーの番手のサイズです
。
通常レザージャケットのメインジッパーに使うサイズをラウンド式長財布に使っているのが大きな特徴です。理由は厳つくてカッコえ~からです(笑)。
スライダーもジッパーサイズ
。
ブラス(真鍮)製エレメントの大きさも半端ない・・・。3度目のリリースになりますが、財布の厚みエレメントで大半しめとるやん・・・。
そして2.2mm厚の現厚のままの外装レザーよ・・・。
前述にあるとおり、ラウンド式長財布って差別化難しい訳ですよ。素材で勝負するしかないかと。
ガムリングど~んと設置してます
。
こんだけがっしりした財布でしたら、リアポケットつっこんでワレットチェーンつけるもよし。
私は鞄に財布入れますけど、鞄と財布をワレットチェーンで繋いでました。
見えへんとこにもこだわるのが自己満足や
今回スタッフから予算(原価)の面からかなり反対が出たのが、財布の内装部分。
#10のジッパー開けたら、外装レザーが馴染んでないので、財布をガバっと開かれる感じがします。
ガバっと開けばこれよ
。
写真よ~見て頂けると分かる方分かると思います。
分かった方かなり変態です
。
新喜皮革の茶芯ホースハイドですが、これ製作した本田さんも気づいたかな?これ
衣料用の茶芯ホースハイドなんですよ。
つまり有名ブランドのライダースの材料そのもの(笑)。
角度によっては紫がかって見えるブラック茶芯ホースハイド。そのへんのヌメより単価高いんで、反対されました。
茶芯レザーは擦れたりして黒の顔料が剥離して染色されたブラウンが露出してくる経年変化なんで財布のライニングにはあまり意味ないと思います。
日本の2大タンナー組み合わせるしかないっしょ?むしろ組み合わせたいんや!!
栃木の最高品質トスカーナにはこれぐらいいかんと・・・
。
すみません。企画の自己満足でございます(笑)。
コインケース設置してますが、コインケースのジッパーももちろん
WALDES。
こちらは適材適所の一般的なサイズ。ここまで#10にしちゃうと財布が閉まりませんからね。
ラウンド式の名長財布はインナーパーツを重ね合わせるので、一般的なラウンド式長財布はインナーパーツ薄くして生地とか張り合わせて作ります(それはそれで手間かかってますよ)。
うちはレザーオンリーです。1.2mm厚の馬革重ね合わせてるのでインナーパーツだけでもえげつないヴォリューム使います。見た目以上にレザーをたくさん使います
。
ここのスペースは領収書入れに私は使ってました。
フリースペースです。
札入4箇所。カードポケット10箇所とラウンド式長財布は収納力必要なので収納力の充実にも余念なく作り込んでます。
私はポイントカードとか持ち歩かないのでカードスペースすかすかでしたけど(笑)。
デニムとの相性もバッチリ。
今年の防寒具はムートン(私は基本的にダウンとフリースは着ない)なんで、B-7との相性もバッチリ。
赤はかっこよい。
重量感抜群。
手強い
栃木レザーのアニリンレザーのクリアレッド。育ててくれる猛者にオーダーして頂きたい。
まさに毎回思いますけどうちのラウンド式長財布は『革の塊』でございます。