こんにちは

。
日本経年変化協会です

。
最近、本当にありがたいのですが、色んな所から企画プロデュースのお問合せや依頼を頂戴できるようになりました

。
ただ、従来ナマケモノの性がありまして、全てに対応できずに本当に申し訳ないです

。
暑さに負けず頑張ります

。
今回は個人様のオーダーを久しぶりにお受けさせて頂いたので、ご紹介させて頂きます。
(個人様了承済み)。
個人オーダーは本当お受けしないのですが、今回は熱意にほだされたのと、タイミングが良く
個人オーダーちゅーのはほぼ受け付けません

。
モノにはデザインがあり、パターンがあり、そうれだけでモノによりますが、数万円~数十万円しちゃいます。
そこの製作費用とか乗ってくる訳で、個人オーダーをお考えの方々の多くがセミオーダーと勘違いされているケースが多いので、ほぼお受けすることはないです。
今回は知人の紹介でした。情熱が凄かった。
皮革素材の知識がなくても、デザイン、機能性とこういった質感の素材が良いと。
素材から作っても構わないと

。
ちょうど私も考えていたアイテムなので、タイミングも良く久しぶりに個人様のオーダーで萌えました。
Aクラス原皮のレザーにあえて型押し。
安っぽく見えると嫌だから凹凸により染色で濃淡をつけたスペシャルレザー!!
革包丁による手断ちと最高級の仕上げで仕上げたスペシャルなカードケースが出来ました
複数のアイテムをご希望されて、カードケースができましたので先日依頼者様へお渡しさせて頂きました。
非常に感動して喜んで頂きました

。この仕事はこれが醍醐味なんです。
カードケースのような革小物に何人ものスペシャリストが集結して長い時間を費やしたことか・・・。依頼者様に喜んで頂いた瞬間が報われるのです

。
カードケース 『choux』 Bespoke Model
ブランド:Specialite
企画 : 日本経年変化協会
製作 : Ken Shiina Design Laboratory 代表 椎名賢
カラー: ネイヴィー×ネイヴィー
価格 : Priceless
素材 : 外装パーツオリジナル皮革『Pate』(牛革脱クロム製法+クリスタル型押し)
内装パーツオリジナル皮革『Pate』(牛革脱クロム製法)
パッと見シンプルなデザインです。
シンプルですが、職人仲間が見てもその完成度にため息が出るほどこだわりを詰め込んでおります。
量産すると間違いなく赤字になるので、完全な一点モノだと思って下さい。

依頼者様の強いご希望により、型押しを施しました

。
通常型押しはBクラス、Cクラス原皮の傷の多いレザーに施す事が多いのが事実です。
素材には
日本経年変化協会オリジナル皮革レーベル
『Marche』からスムースレザーの
『Pate』を採用しています。
『Pate』は皮革素材では珍しく国産黒毛和牛の内地原皮を採用している
100%made in Japanを実現させるべく数年に及びオリジナル皮革に挑戦した結果に辿り着いたレザーです

。
内地原皮は傷が多い為、仕入れた原皮からAクラス原皮だけを人力で一枚ずつ選別すると言う手間を加えて実現しています。
「Aクラス原皮に型押し
??」
もったいない・・・。
悩みましたよ。僕ぁ~

。型押しした安っぽく見えるので、どうしようかと。これだけで色んな方々に相談させて頂いたりして1ヶ月以上試行錯誤しました。結果Aクラス原皮に型押しを施すことにしました。依頼者様にも少し割高になりますよと伝えて(笑)。

半裁一枚だけを加工するだけで、仕上げ屋さんは嫌がりますが、そこはメッチャお願いして加工して頂きました。
上の画像でお分かり頂けますでしょうか?
型押しを施すことで生じる革の銀面の凹凸。凹の部分と凸の部分で同じネイヴィーでも濃度の異なる染色を施しております。それでグラデーション的に演出し、安っぽさではなく、高級感を引き立てました

。
この仕上げメッチャ難しいので、姫路広しと言えどもお願いする所はメッチャ技術の高い所にお願いしました。

カードポケット5枚。
依頼者様のご希望のレイアウトで製作させて頂きました。
飾りネンも施しております。
もちろん、卓越した技術を誇る椎名賢氏がすべての工程を手がけておりますので一糸のステッチの乱れも無し

。

鞄以外のアイテムで恐らく、初めてですが、
『Specialite』名義のブランドロゴを施しました。
・素材
・デザイン
・仕上げ
が最高品質の三ッ星を施したブランドロゴでシェフである作り手の「看板料理」と言えるクオリティーのアイテムだけに
『Specialite』名義を施すようにしています。私も企画しながら興奮。

コバは
切り目本磨き採用ですが、これ以上どこ磨くねん??レベルまで磨いてもらいました

。
もう見た目一枚革です。
『Pate』は脱クロム製法ながらも極限までクロム抜いてる仕様なので、普通の人はフルタンのヌメ革と見極めつかないレベルです。
アルコタンニンレザーでは実現出来なかった領域に挑戦した産物なんです。
『Pate』を扱いたいと商社さんから言われるのですが、私は嫌なんです。
タンナーさんも小ロットで手抜きなしで丁寧に製作していることと、私が理想の革なんで見ず知らずの人に分けたくない

気持ちで(笑)。
ずっと
日本経年変化協会にこれまで協力してくれた職人さんにはお分けしております。
「上質のヌメ革のように磨ける・・・。」
と、驚きの声を頂いております。
数々の有名レザーの仕上げを研究し尽くしているので、経年変化も実はバチバチです。
カードケースでこのクオリティーは無いっす・・・。
納品するのが惜しかった(あんた何言うてるんや?の声多数)。
依頼頂きましたK様ありがとうございました。
引き続き、頂いておりますアイテムを製作させて頂きます。