こんばんは

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メッチャ寒いですな・・・。明日は一面銀世界かもしれんとのことで、明日打ち合わせ予定なんですが大丈夫なんでしょか

?
ま、実は新作のアイテムでけました

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昨年から試作を繰り返し、やればやるほど拘りまくってね。
今回もですが、自分の鍵つけてるキーケースがぶっ壊れたので、欲しいのないから企画しちゃった的な感じです

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素材にひたすらこだわり”育てる”キーケース『fixation』
出来上がったのがこちら

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キーケース 『Fixation』価格:9,000円(税別)
ブランド:Entree(アントレ)
素材:牛革 or 馬革
カラー:グリーン、バーガンディー、レッド、ブラック(パラフィン)
企画:日本経年変化協会
製作:椎名賢
名刺ケース
『Carte』を企画した時に、シンプルなデザインが気に入って、
「これキーケースにしたら素敵かも

」
と相方の職人椎名君に言ってみたところ、
「それオレも考えてた

!!」
マジで?めっちゃ気合うなぁ~。と意気投合して企画・製作したのが今回のキーケース『Fixation』です。フランス語で『定番』って意味です。本当にシンプルなキーケースなんですな。

内装はご覧のとおり、何の変哲もない5連のキーフックを搭載したシンプルなパターンです

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今回実は一番拘ったのはココなんです

。キャメルの牛革はオリジナル皮革の脱クロム製法の
『Pate』を採用しています。

そう、このバネ式カラビナ型の5連キーフック。
何を隠そう、このキーフック特注でございます

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キーフックは全て鉄製でメッキしか存在しない。無垢のブラスメッキで経年変化するキーフックにしたったよ(笑)
経年変化するレザーと相性の良い金属はシルバーと並んでブラス(真鍮)であることは、レザー愛好家の皆様はご存知だと思います。今回も「真鍮製のキーフックを!!!」と数多くの商社やメーカーに打診したのですが、キーフックに関してはどこにも真鍮製のキーフックが存在しない。
そ~なんです。キーフックは鉄製しか存在しないのです

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専門商社の詳しい方に、教えていただいたのですが、キーケースのキーフックが一番破損しやすいのがキーフックがちぎれてしまう事。
これは摺動部の金属疲労が原因なので、一番安価で丈夫な鉄を採用していると言うことです。
なるほどぉ~。知らなんだぁ~。
なので、市販されている銀ピカのキーフックはニッケルメッキ。金ピカが金メッキが一般的。
経年変化したレザーにいつまでも金ピカ、銀ピカは不自然だしね

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アンティークメッキと言うのか古美仕上げでわざとらしく使い込んだみたいなメッキなんて作品を台無しにしちゃう(中国は好きなのか中国製に多いですけどね)、メッキなんで使えるわけないし・・・。
ブラスメッキ(真鍮メッキ)を試してみました。結果失敗。
小さな細かいパーツは真っ黒になるんです・・・

。じゃ~キーケース企画しないもん

。って思ってると流石専門家集団。
「会長、無垢の真鍮を吹き付けるBRメッキは如何でしょう?」
BRメッキ???
無垢の真鍮は南京錠いわく、酸化して経年変化してしまうので、メッキで採用するケースは少ないらしいのですが、一番それが自然で私が求めていたメッキでは???と試して出来上がっのが今回の5連フックでございます。

剥き出しの真鍮しかし芯が鉄なんで、丈夫

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ってか何処にも市販されていないキーフック。だって別注だもん(笑)。
しかも少量だけメッキしてくれるってまずない。本当に人脈に感謝。ってか仲間達も妥協しないモノ造りがあっても良いんじゃない??ってメンバーばかりだから実現したこだわり

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もちろん、レザーにも拘ってますよ。
ってか私の好きなレザーでカラーだけでなくてタンナーも全て異なるレザーでラインナップしてみました。
緑は栃木レザーのダコダ調レザー。やっぱり日本のフルタンは栃木レザーだね
革小物は緑が結構好きでして。

外装パーツには日本のフルタンニンレザーの中でも数少ないピット鞣しの
栃木レザーのダコダ調のレザーを採用しています。栃木レザーの一次代理店のハシモト産業のダブルコガシと言われるラインナップのレザーです。シュリンクじゃないダコタ調の風合いは革らしくて私は一番好きです。使い込むと色濃くなりますよ。フルタンは時折オイルアップなどのメンテが必要なので、少し革知ってる人向けでございます
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赤はイタリアのトスカーナを採用。トスカーナの赤は好きなんでこれからも継続的に引っ張る予定です。
赤はイタリアンレザーのオットンチェット社のトスカーナを東京の商社さん経由で仕入れています。これもフルタンニンレザーです。日本とヨーロッパはタンニン鞣しといっても使用してるタンニン剤が異なるので異なる風合いなんですよね。
綺麗目系のアイテムはヨーロッパのレザーは良いです。

こいつは使い込むと鮮やかな赤から暗い赤に経年変化するのは経験済みです。暗い赤になるクセに艶が出ると言うところが私個人的には一押しの経年変化であります

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これは真っ黒なんですよ?白っぽいのはパラフィンです。ラインナップで唯一馬革は新喜皮革さんの馬ですよ。
色的にグレー??と思われそうですが、これは真っ黒な革です。ホースハイド馬革です。
コードバンで有名な新喜皮革さんのフルタンニンの馬革です

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これ2週間ぐらいすると真っ黒なブラックレザーです。
パラフィンってのは簡単に言うと蝋成分みたいなもんで、これやってると防水性が増しますみたいな加工なんです。
伝統的なブライドルレザーの廉価版みたいなもんです。蝋成分みたいなもんなんで、知らない間に落ちちゃうんです。
つややかなブラックホースハイドの経年変化楽しめます。
安心して下さいブラックレザーですよ(笑)。マニア向けの仕様のレザーです。
無造作に使い込んでタンニン鞣し並に経年変化楽しみたいなら脱クロムのバーガンディー
脱クロム製法でも色々ありまして、姫路レザー有限会社のアルコタンニンレザーをさらにタンニン寄りに寄せたのがオリジナルレザーとして採用してますが、バーガンディーも人気なので、ラインナップ。メンテしても良いですが、無造作に使い込んでもかっこ良くなるのが特徴。

牛革ですけど、私ならオイルアップはマメにして艶出したいですな・・・。
革小物は鞄より多く製作してますが、各色20個程度の製作です。
キーケースはレギュラーに製作して行くつもりですが、毎回レザーは変更しようと思います。
だってそっちの方が面白いもん

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アトリエから上がってきましたが、実際に販売するには後1周間ぐらいお待ち下さいませ。
私は自分用でどれつかうか思案中です(笑)。