こんにちは
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日本経年変化協会です
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ここ最近
R-18プロジェクトの進捗報告が中心になっておりましたが、今回新たにお知らせがあります。
今回、神戸にある老舗カバン専門店
大上鞄店さんのオリジナルカバンをプロデュースさせて頂くことになりました
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港町神戸の歴史ある老舗鞄専門店大上鞄店
大上鞄店さんは神戸市の中心、三宮・元町に店舗を構えるカバンの専門店です。
創業がなんと
1948年(昭和23年)と今年で64年半世紀以上
も神戸の地でカバンの専門店を営んでおられる老舗中の老舗です
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今回ご依頼頂いた大上鞄店の次期3代目社長の大上悠介さん(現在専務取締役)。
ご本人も鞄業界で10年。そしてレザークラフトをされておられるかなりのレザー好きです
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大上鞄店さんは基本ラインナップがレザーバッグが中心となり、英国皇室御用達の
エッティンガーなどのブランドから
吉田カバン(レザー製品に限る)など幅広いブランドを取り揃えておられ
”鞄の百貨店”と言えます。
今回
大上鞄店さんは、代々鞄のソムリエとして様々な鞄を見てきた中から創業64年目にしてオリジナルの鞄を製作されることになりました。そしてその1作目のプロデュースを
日本経年変化協会に依頼して頂けました
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今回目指すのは究極のサブバッグ
「使い勝手が良い、長く使えるサブバッグが作りたいんです。」
長く使える素材ならレザーになるでしょう。んで、私が出した結論
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・サブ・トートバッグ
・名刺ケース
の2点を製作することをご提案させて頂きました
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折りたたみができて、荷物をガンガン詰めれるサブ・トートバッグは出張のようなビジネスやちょっとしたお出かけにも便利なんですが、エコ・バッグのようなトートが主流で、正直あまりかっこよくない
(笑)。超かっこよい経年変化するサブ・トートをプロデュースさせて頂きます。今回設計するサブ・トートの機能は
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日本経年変化プロデュース大上鞄店オリジナルサブ・トートスペック
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【型式】 トート・バッグ
【重量】 300g
【最大積載量】 30kg
【マテリアル】 ポーランド産ホースハイド(馬革)
【経年変化】 茶芯
【その他】 水洗い可
こんな内容で考えてます。茶芯は今話題の経年変化の1つですが、艶のある
真っ黒なレザートートを折り曲げたり、荷物をいれて凹凸になる部分が徐々に
焦げ茶になってくるエイジングが楽しめるといった仕様です。サブ的な要素を考えて300gと言う軽量にも関わらず30kgの荷物を詰め込むことができるハードさで、レザーにも関わらず
水洗いも可能って凄く使い勝手がよいはず。使用頻度や水洗いの回数で経年変化も変わってくるはずです。当然
水洗いが可能ってことは雨の日などは濡れて困るものを入れて防水バッグとして使用することも可能なんです。
名刺ケースは私も中々良いのがなくて、今回の依頼で凄い名刺ケースを作ってしまおうと言う内容(笑)。今回素材が
日本国内で流通するのは初めての
石垣牛のカウハイドを使用します。日本有数のブランド牛の皮は鞣すと非常に美しいシボが生まれます。石垣牛は肉がメインでレザーが鞣されたのは2011年でまだ市場には流通していません。
日本経年変化協会としてはそんなスペシャルな素材を早速用いたいと思いました。
もぅ~ね。また
素材のレザーから作ってまいます!!
茶芯とは?
レザーマニアの間で呼称されたレザー。茶芯レザーが話題になったのは90年代のレッドウイングのエンジニアブーツで黒色の中から茶色が出てきたことで茶芯レザーと呼ばれました。黒と茶のコンビネーションが独特の経年変化を演出することから愛好家で高い評価を受けています。
茶芯レザーは偶然の産物(当時の鞣しの技術で大量生産から生まれたバグ)であり、人工的に精製することは非常に難しかったのですが、近年一部タンナーでは精製することが可能となっております。
石垣レザーとは?
ブランド牛は何処で生まれたではなく、どこで育ったかであり黒毛和牛は実は石垣で生まれた仔牛を生後8ヶ月で全国の酪農家に出荷しているので、石垣牛は日本のブランド牛の原点です。沖縄では屠殺後、肉だけ取って骨と皮は処分されていました。2011年に姫路と提携しレザーを鞣してみたところ、脂が多いので薄くはなりますが、シボが独特で美しく革小物に最適なレザーであることが分かりました。昨年末より本格的にタンナー業立ちあげを沖縄県も推進しており、
有限責任事業組合石垣皮革が稼働し始めました。
現在テストサンプルがあるだけで、市場にはまだ流通していないレザーであることから、
日本経年変化協会が優先してレザーを利用させて頂くことになりました
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2012年年内発売可能です!!
実はすでに打合せ完了しております!!仕事早いでしょ(笑)?
専務にもわざわざ姫路までご足労して頂きました
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今回ご協力をお願いしたメンバーは。
有限会社大昌の大垣社長。
馬革で洗えて、軽くて、茶芯のレザーを作って欲しいと言うまた無茶なお願いを快くお引受けして頂きました。
有限責任事業組合石垣皮革の代表理事北口さん。
まだまだ稀少な石垣レザーの確保と希望するカラーをお願いしました。日本の市場投入ヴァージンを厚かましくもお願いしたにも関わらず快くOKして頂きました。
協和チャック工業株式会社の高井社長。
R-18プロジェクトで甘えている上にさらに甘えさせてもらってます
。大上さんに提案したサブ・トートにぴったりなオリジナルファスターを用意して欲しいとこれまたファジィイなお願いにも関わらず了解頂きました。
昼から夜遅くまで打合せさせて頂きました。
皆様ありがとうございます。
ちょっと見たことないサブ・トートと日本初流通となる石垣牛の名刺ケース。もうすぐできまっせ!!
これまた革好きならハァハァするアイテムです。
【追記】
日本経年変化協会はレザー製品やデニムの商品プロデュースを承っておりますが、基本原則、当協会のコンセプトである
「長く大事に使えてエイジングが楽しめる」ことに沿った内容に限定させて頂きます。また、依頼内容をお聞きして会長の私自身がそのアイテムが欲しいか欲しくないかで判断させて頂いております(笑)。