こんにちは
。
日本経年変化協会です
。
先週末に、
コードバン
のタンナーさんとして知られる
新喜皮革さんにお邪魔してきました
。
革の宝石・コードバンの魅力と経年変化
レザー製品に関心のある方は、周知のことだとは思いますが、
コードバンは別名
”革の宝石
”と呼ばれているほど美しく、また希少価値の高いレザーです。
コードバンは一言で言うとホースハイド（馬革）です。馬の臀部の革で固くなっている部分があるので、硬くなっている部分が出てくるまで削りだすと言った作業が必要です
。大きな馬から少ししか採取できないので、希少価値が高いのです。
サラブレッドやポニーのような馬にはコードバンが存在せず、ヨーロッパの食肉用の馬からのみ搾取されます。ちなみに
コードバンのタンナーさんは、世界に2社しかなく、アメリカのホーウィング社と日本の
新喜皮革さんしかないのです
。
写真は
コードバンを使って製作されたブーツですが、
コードバンの最大の魅力はなんと言っても独特の光沢
です。
また、
コードバンの経年変化は長年使い込むことによって深い皺が刻み込まれ皺が生み出す明暗がなんとも言えない味わいを演出してくれます
。
今回世界で2社しかない
コードバンのタンナーさんである兵庫県は姫路市にある
新喜皮革さんにお邪魔してその技術を拝見させてもらいました。
日本で唯一のコードバンタンナー・新喜皮革
当日は朝早く車で出発
したのですが、近年流行りのゲリラ豪雨
に遭遇
。
姫路市内に入る頃には雨は止みましたがどんより曇り空
。
早速、工場を拝見させてもらって目に飛び込んできたのが、馬の原皮。レザー（革）ではなく、スキン（皮）の状態です。血抜きはされていますが少し血肉がついた状態の塩漬けです
。まだまだ暑いですからね。匂いが少々キツイです（笑）。厚みのある
ポーランド産の馬を輸入されています。某有名ブランドのフライトジャケットの素材も
新喜皮革さんが提供されています。
原皮は塩漬けの状態ですので、ドラムに石灰など薬品を複数いれて、洗浄
します。洗浄してから鞣しますが、鞣しには
①タンニン鞣し
植物（アカシアなど）の樹液を使って鞣す方法で、タンニン鞣しのレザーは天然皮革と呼ばれます。
切り口（コバ）が茶褐色、型崩れしにくく丈夫、染色しやすい（染料の吸収がよい）、吸湿性に富む、使い込むほど艶や馴染みがでる、などの特長があります。
②クロム鞣し
クロム（化学薬品）で鞣す方法で人工皮革と呼ばれることも。
切り口が青白色、伸縮性が良い、柔軟でソフト感がある、吸水性が低く水をはじきやすい、耐久力がある、比較的熱に強いなどの特長があります。
③混合鞣し・コンビネーション鞣し
タンニン鞣しとクロム鞣しを同時に行う。鞣しの割合はタンナーさんの腕次第
。
鞣したてのコードバンは私達が想像するコードバンじゃなかった
こちらは
植物タンニン鞣しの様子。皮をこのようなプールに約2週間漬け込みます。
こちらはクロム鞣しで出来あ上がったレザー。俗に言われる
ウェット・ブルーの状態です
。
んで、乾燥させた臀部の皮がコレ。
一般的に言われる
”メガネ”って状態です
。全然光沢もなけりゃ、カチカチの革です。上から抑えるごギュギュと鳴きがありました。これは恐らく
タンニン鞣しのレザーですね。
工場の屋根には乾燥させている馬の臀部のレザーが山のように乾燥されています。
1ヶ月に26,000枚のコードバンを精製するそうですよ
。ってことは13,000頭の馬が革を剥がれて塩漬けにされて送られてくるわけですな（笑）
。
乾燥されて
グーレジングを待ってるレザー。
グレージングとは研磨作業でレザーに光沢を与える職人技でございます。
やっぱり職人さんの技術は凄い！！
黙々と作業をされる職人さんたち。
グレージングは熟練の職人さんしかできないとのこと。じゃぁ～その様子見たいなぁ～
。
とっても見たいなぁ～（笑）。
ってことで見せて頂きました（笑）。こちらが
グレージングしている最中です。
動画観てると簡単そうでしょ？
でもコレ難しいのですよ。
目まぐるしく動く機械の先端は牛乳瓶のようなガラスが取り付けられていて、ガラスでレザーの表面を磨くのです。
したからミシンのようにペダルを踏んで行います。
レザーを押し付ける強さなど熟練した職人さんでないとできません。素人がやると摩擦でレザーが焦げたり、破けたりするそうです。
磨かれたところが光沢
出てるの分かります？
んで、
グレージングが終わったのがこちら
。
触ってみるとメッチャ熱い
。スンゴイ熱持ってるんです。確かに素人がやると焦がしたり破いたりしちゃいそうだわ。
こうして見慣れた
コードバンになっていくんどすなぁ～
。
今回は特別に新田社長に案内して頂きました。
事細かに説明して頂いてありがとうございます
。またまた私のマニアックな質問にもお応え頂いてありがとうございました！！
。
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のタンナーさんとして知られる新喜皮革さんにお邪魔してきました
。
”と呼ばれているほど美しく、また希少価値の高いレザーです。コードバンは一言で言うとホースハイド（馬革）です。馬の臀部の革で固くなっている部分があるので、硬くなっている部分が出てくるまで削りだすと言った作業が必要です
。大きな馬から少ししか採取できないので、希少価値が高いのです。
。
したのですが、近年流行りのゲリラ豪雨
に遭遇
。
。全然光沢もなけりゃ、カチカチの革です。上から抑えるごギュギュと鳴きがありました。これは恐らくタンニン鞣しのレザーですね。
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